芭蕉の句にのせ、復興への想いを歌う。
『東日本大震災チャリティーコンサート 人仁の会』

芭蕉の句にのせ、復興への想いを歌う。『東日本大震災チャリティーコンサート 人仁の会』

空行く雲に誘われて

止むに止まれず旅支度

行く春や鳥啼魚の目は泪

行く手は遥か三千里

言の葉に命吹き込む

奥の細道

 

昨年12月に発売された渥美二郎さんの曲『奥の細道』。今回渥美さんは、千寿二郎の名で作詞・作曲にも挑戦。思いの込もったこの曲とともに渥美さんは、松尾芭蕉が歩いた『奥の細道』をなぞるように東北や北陸を1県ずつキャンペーンで回っています。

渥美さんは、10代の頃から東京・千住で“流し”の演歌師として活躍。1978年に発表した『夢追い酒』は、280万枚のセールを記録するヒット曲となり、ポップス主流の当時、演歌歌手として初めてTBSのザ・ベストテンにも出演しました。

_DSC3282-2

「『夢追い酒』では、千住の盛り場で1曲どうですかってやっていた流しの演歌師が、郷ひろみさんや百恵ちゃん相手に年間3位までいきましたから、当時は自分でもすごいことになったぞ!って、驚いていました。『奥の細道』は、芭蕉の出発地点と同じ、僕の地元である千住からキャンペーンをスタートさせ、11県を回っています。そこでの反応も上々、歌謡史に残る曲になると自信をもって歌っています」

ƒvƒŠƒ“ƒg 歌詞のところどころに芭蕉の句を盛り込み、琵琶や錫杖(しゃくじょう)を突く音色なども使い、芭蕉の歩く姿が目に浮かぶような雄大な曲調の『奥の細道』は、20年前から渥美さんが行っているチャリティーコンサート『人仁(にんじん)の会』でも歌われる予定です。

『人仁の会』は、毎年1回、6月に東京・セシオン杉並で行われています。阪神淡路大震災の被災児救済を目的に1995年から開かれているもので、渥美さんのほか、有志の大物演歌歌手や司会者も出演。

DSC_0005

「義務教育まではいいんですけどね、高校にはお金が必要となります。それで、震災の年に生まれた子どもたちが高校を卒業する、2013年の第19回までって考えていました。でも、お客さんたちからの応援もあり、2014年からは、東日本大震災被災者へのチャリティーとして継続することにしたんです」

渥美さんが、これまで頑張ってこられたきっかけは、ひとつの新聞記事との出会いでした。その記事には、電車の中で学生がお年寄りに勇気を出して席を譲った一節が取り上げられていました。学生は、周りにどう思われようが関係ないじゃないか、相手が喜んでくれるなら、恥ずかしさなんてちっぽけなことだ。そう、書かれていたのです。渥美さんは、この記事を自分に向けられた言葉として、何事にもチャレンジする気持ちを奮い立たせたそうです。

_DSC3257

「被災地の皆さんのために僕らが出来ることは、歌うことしかない。最初の頃は、売名行為じゃないかって声もありました。でも、一生懸命な歌っていうのは伝わるんですね。だんだんと理解されるようになりました。今ではお客さんたちの熱い意識も感じますよ。地元では、お母さんたちにそろそろ“人仁の季節”ですね、なんて声をかけられるようになりました。それが僕たちにとってはすごく嬉しいことなんですよ」

photo「チャリティーですからね、お金がかけられないから、会場のセッティングからポスター貼りまで、出来ることは自分たちで全部やりますよ。参加してくれるスターたちには、交通費でさえも自費でやってもらってます(笑)」

昨年までの20回開催で被災地に届けられた総額は5,000万円超。渥美さんは、声の出る限り歌い続けますと笑顔で語ってくれました。

 

いいね!なNEWS

第21回の『人仁の会』には、渥美二郎さん、角川博さん、島津悦子さん、走裕介さん、浅田あつこさん、鏡五郎さん、五月みどりさん、西尾夕紀さん、山本さと子さん、また、司会者として青空たのしさん、田島喜男さんらが出演を予定。

開演/平成27年6月17日(水)午後5時

会場/東京・セシオン杉並

入場料/6,000円

お問い合わせ・お申込み先/渥美二郎後援会事務局 03-3341-6026

文/有馬敏浩 撮影/小松正樹 写真提供/渥美プロモーション

「人仁の会」発起人。
昭和44年、16歳から酒場をギタ-で歌い歩く演歌師としてプロの道に入る。演歌師(流し)生活8年を経て遠藤実先生に師事、昭和51年10月21日「可愛いおまえ」でCBSソニ-より歌手デビュ-。昭和53年2
月25日発売の第3弾「夢追い酒」が53年から54年にかけて大ヒット。54年度日本レコ-ド大賞ロングセ
ラ-賞を初め数々の賞を受賞、同年NHK紅白歌合戦初出場。その後「忘れてほしい」「他人酒」等のヒット曲
に恵まれ、58年には「釜山港へ帰れ」の史上最高スケ-ル13人の競作の中No1の売り上げを記録、男性演
歌不動の地位を築く。その後、新宿コマ劇場1ヶ月公演・デビュ-10周年記念両国国技館(2万6千人動員記
録)・熱唱3時間100曲コンサ-ト中野サンプラザ・ハワイ公演等毎年数々のライブ活動を行っている。平成
9年10月には、平成元年の大病克服を綴った自伝「なみだの花」を発売し感動の輪を広げる。
現在、演歌師時代の経験を生かしたレパ-トリ-1000曲と得意の楽器演奏を取り入れたコンサ-ト活動を精
力的に展開している。平成26年12月17日『奥の細道』を発売。

URL :
TRACKBACK URL :

メッセージはこちら

*
* (公開されません)
*